2009年2月11日水曜日

『ファミリーポートレイト』桜庭一樹

【2009年4冊目】
『ファミリーポートレイト』を読み始める。昨夜は午前1時まで読んでしまったので、おかげで睡眠不足だ。寝る前に広げた本の内容は、たいてい朝になると忘れていて、またその夜にはページを戻って読まなくてはならないので、一向に先に進まない。でも、この本は違った。翌朝もしっかり覚えている。客観的にみると主人公は母親の虐待を受けた悲惨な少女時代をすごしたわけだが、少女がとてもとても「ママ」を愛しているので、全く不幸だと感じていないのが新鮮でもあり、怖ろしくもあった。物語はセルフポートレイトを紡ぐ第二章への入る。少女はとびっきり背の高い、美しい高校生となり、まわりを魅了する。今、とても妖しいページを繰っている。今夜が待ちどおしい。

<桜庭様への願い>
桜庭一樹はとびっきりのストーリィーテラーだと思う。そして小説を一つ一つ書き上げるごとに尋常ならざる方向への読者を引っ張っていっている。でも、お願いです。無茶な方向へ行かないでください。かつて桐野夏生に夢中になった私ですが、もうあの方の小説にはついていけませんので。置き去りにしないでね~、桜庭様。

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