2012年10月6日土曜日

アートな遠足



6日土曜日。第2土曜日は美術館ボランティアの例会日。2月までギャラリートークがお休みなので、例会でとくに話し合うこともない。それじゃあ、勉強を兼ねて、よその美術館までいこうよ、と隣県岡山まで、海を渡っての遠足となった。

今回の岡美の特別展は、主に、私たちの美術館の所蔵作品で構成されているので、里子に出した子供の様子を見に行く気分。ふだんから常設展等で触れている作品ばかりなので、会場がかわるとどんな変貌をみせてくれるのかが、みんなの一致した「見どころ」。

さて、これは今回の展覧会のポスター。超有名な作家の初期の作品。写真の写り具合で動物のようにもみえるけれど、タイトルは『金色の椅子のオブジェ』。作者はあの草間彌生。布は自分で縫い、中には綿を詰め、あとで金色を塗ったと記憶している。椅子は拾ってきた椅子じゃなかったかなあ(アイマイでごめんなさい)

里子の(?)作品たちは、さらに天井の高い、ひろびろとした空間で魅力を増していた。
「きれいな美術館だと、作品も生きるね~。床もぴかぴかよ」がみんなの感想。

この日は午後2時からの秋元雄史(あきもとゆうじ)氏の講演会も聞いた。秋元氏は「日本で最も成功した現代美術館」(パンフレットより)とも言われる金沢21世紀美術館の館長だ。

講演の中で
「高松市美術館は戦後の現代美術作品を地道に収集していて、芸術関連の予算を削られつつある自治体の中で、がんばって作品を買い続けている(予算を獲得している)稀な美術館」と褒めてくれた。自分たちが思う以上に私たちの美術館は”戦後の現代アートの宝庫”であるらしいことも知りうれしかった。お礼に金沢21世紀美術館には絶対に行かなくては…。

帰りは駅地下でお土産を買うつもりが、電車の時間がギリギリでの移動だったのであきらめて飛び乗った。買えなかった白十字のワッフルがしばらくチラついた。


6 件のコメント:

nono さんのコメント...

草間彌生さんて、あのドットの?
ポスターの『自由になれるとき』の文言。
これ、大げさに言えば人生における最重要ファクターなのかもしれない・・・なんてことをツラツラ思うこの頃。
もちろん物理的な自由ではなくて、こころ。
視点・観点・発想・思考・感性なんてことのやわらかさかなぁ。

この椅子のオブジェ、現物は触れるの?
ぷにゅぷにゅしてる?
いいなあ(^^)
欲しいなあ☆\(^^;)

taka さんのコメント...

自由の代償として孤独はつきものですが
それでもやはり心は自由でありたいものです。物理的に自由であればなおさらにいいけれど。 欲張りすぎか☆\(^^;)

残念ながら触れませぬ~~~!
布への詰め物なのでおそらくぷにゅぷにゅです。でも、何億も出して買うのはおすすめできません。猫ちゃんのぷにゅぷにゅ感にははるか及ばないからです(^^)

トド さんのコメント...

やはり草間彌生さんの作品でしたか。
特徴のある丸っこい突起物のたくさんの集合体。松本でも小部屋の部屋の両サイドに見ました。色は赤地に細かい白の水玉で布製だったと思います。
彼女の頭の中には次々にイメージがわいてくるんでしょうね。

taka さんのコメント...

私の知っているのは黄金色の突起物だけなので、赤地のドットのは実際に見たことことがなく(トドさんの画像ではみたけれど)興味津々です。

学芸員の解説によると、草間彌生には男性の性への恐怖心があって、あの突起物はそのシンボルをあらわしているのだって(^^;)

私には海ほおずきにしか見えないのですが…

nono さんのコメント...

この間TVで、「草間彌生の全力疾走」ってドキュメントやっていて、録画してあるのをコロっと忘れていました。momoさんの記事を読んだあとで思い出して、見てみたの(^^ゞ

強烈やね~!
彼女の存在そのものがものすごいインパクト。
作品群ももちろん凄かったけど、それ以上に彼女自身にノックアウトされました。

momo さんのコメント...

幼いときから水玉や網目が幻覚のようにあらわれていたそうで、あの作品に向かうエネルギーはそれらから逃げるためだったんだって。それが芸術へと昇華したところが凡人と違うところなんでしょうが、何かに表現せざるを得なかった苦しみって、どんなにすごいものだったんだろうと、初期の作品をみていると胸が苦しくなります。

これからどう進化するのかも楽しみだね(^^)