2012年2月13日月曜日

台北女子会(3日目/前編)

台北3日目13日は、今回に旅で一番楽しみにしていた「九份」でのお茶の日。九份の阿妹茶楼(あめおちゃ)は宮崎監督の『千と千尋の神隠し』のイメージのもととなった建物。夜は提灯も灯り、もっときれいらしいが、逆にかなり急な階段が続くので、気をつける必要があったかも。

台湾鉄道を使う予定にしていたが合理的に動けるようだったので、4000円でオプショナルツアーに参加。昨日のテイさんも有能なガイドだったが、今回の呉さんもユーモアたっぷりの話術を持った人だった。私たち4人をいれて20人近いツアーだった。

「日本人は漢字が読めるので、台湾でも音読みすれば通じると思っている。でもそれ間違いね。訓読みしようが音読みしようがそれは日本語なので、中国語とは違います。下手に読んで、例えばタクシーの運転手に行き先を告げてもかえって混乱を招くだけです。そんなときには指1本を使いましょう。地図なり、目的地のあらわす漢字なりを見せて『ここ』と指さしをしましょう。いいですね、『口いらない、指だけいります』」呉さんのガイドは、情報も豊富であきさせない。

巧みな話術を楽しみながらアッというまに1時間もかからず九份へ到着。ちなみに九份とは「九人前」という意味なのだそう。セブンイレブンの前で全員下車してここからゆっくりと坂をのぼると、両脇にはみやげ物や食べ物の店があり、まだ準備中の店がほとんどだった。餃子や饅頭屋かわからないが、数人がテーブルを囲んで黙々を皮で餡らしきものを包んでいる様子は、世界の日常はどこも同じだ、と感慨深いものがあった。

何も買わないつもりだったが、小さな土産物屋で、100元(270円)でミニチュア小物を発見。意外にもしっかりした作りだったので、散々迷って電話機を買った。もちろん、これはしらゆきさんへのお土産だ。(これはまた番外編で載せます)hanaさんも乙女心をくすぐられたようで、「朝ドラのカーネーションにちなんでミシンを買った」と笑う。店員の女の子がかわいかったので、さっそく昨日マッサージ店で習った「きれい」という意味の「スイ」と彼女に声をかけたところ、ニッコリ笑ってデジカメにおさまってくれた。



斜面のてっぺんには小学校があり、そこでしばらく眺望を楽しみ、そこから坂を下り、いよいよ憧れていた茶芸館(いわゆる台湾風お茶をきちんとしたお作法で飲ませてくれるところ)『阿妹茶楼』(あめおちゃ)に入る。しっとりした店内もいいが、空に突き出すように伸びたテラスでどうしても飲みたかったので、ちょっといやらしく場所とりをした。


(阿妹茶楼の店員さん)
そこで体験した功夫茶は、昨日の売らんかな、のお茶セミナーとは一味違って、台湾の神様に接待を受けているような恍惚とした気分になった。淹れてくれたのはお店のベテランスタッフで、あざやかな手つきにみとれた。功夫茶には口が広がった湯のみと寸胴の湯のみとが使われるが、何とこの細い湯飲みはお茶の2煎目の香りを楽しむためにのみ使われる。1煎目はお茶のほこりを落とすそうで、捨てられたのには驚いた。お茶の葉はたっぷりといれ、これで4~5煎程度呑むようだ(あれ?もっとだったっけ?)お茶受けのお菓子が3~4種類程度つくのが普通らしく、日本の茶道から来ているというのがこれでもよくわかる。

スタッフの手つきを真似て4人で代わる代わるお茶を淹れてみることした。私や、hanaさん、寒さんは急須にお湯を注ぐだけだったが(これも難しかった)お茶の葉をかえての功夫茶のお作法を思い出しながら頑張ったのはトドさん。

だって11日に、永康街(ヨンカチェ)のチャイナ服のお店で、シックなブルーのチャイナブラウスをさっそく買ったのがトドさんだったのだから。この日はお初に着てきていたのだ!それはそれはこの舞台にふさわしく、まるでお茶屋のマダム・ヤン(わかる人にはわかる)のようだった。



店の前のゴザが、九份犬の指定席。カメラを構えているのが写りこんでいる(^^;

おまけの番犬の画像は「阿妹茶楼」の手前のレストラン「九戸茶語」の前にいた犬。人懐っこくてガイドさん他皆にかわいがられていた。

(ここまでの記録 2月22日夜に記述)



2 件のコメント:

トド さんのコメント...

momoさん、楽しい旅行記ありがとう。茶芸館で、せっかく入れたお茶が匂いを嗅ぐための小さな茶碗を入れたら半分以上受け皿にこぼれでちゃったのには、爆笑しましたね。思い出しても笑えてきます。momoさんのタクシー内での美声も印象的でしたよ。あれも可笑しかったけど、いい感じでした。続きが楽しみ。ちなみに、momoさんのレポを読んで台北101の高さ、コンマの位置がずれてることに気づき、訂正しました。(^^ゞ

momo さんのコメント...

トドさん、コメントをありがとう。あのときは爆笑しましたね。で、いまだに何故お茶屋の人があんなに上手に出来たのか謎です。何か絶対ヒケツがあるに違いありません。2日目のランタン祭りや、3日目の麺探しの旅(?)やら、まだ書ききれていない事柄や載せていない画像もたっぷりあるので、私のルポはまるでネバーエンディングストーリーです。