今晩からの寝間のお供は、今年の6月に出たばかりの村田喜代子のエッセイ集『この世ランドの眺め』。その中の「旅行の敵」と題された話に愛犬(彼女は愛犬という言葉は選ばない)のラブラドールが出て来る。
「旅行の最大の障害は犬である」と文章は始まり、中ほどで「その顔が旅に出る私を見送って、泣いている。ラブの顔は怒らなくて、泣き顔になる。いつもベソをかくのである」と続く。
我が家の犬は泣き顔じゃなく、文中にあるハスキー犬のような、怒る顔だと思い、それでも何だかジンと来た。同時に友人のGさん、Dさん、Mさんと、それぞれの家の愛犬はどっちの顔だろうと思いを馳せる。
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