音楽室にはすでに10名ほどの団員。
「いったい何事、着物をきて」と皆に驚かれた。指揮者に至っては「お茶の帰り?」
「忘年会だから着てきました」とそれぞれに返事をしたら、「へ~、わざわざ」と感心された。
そのあとも部屋に入ってくる人くる人から「どうしたの!」と声がかかり、普段着のウールでもいかに着物が非日常着なのかを実感。ちなみにウールの着物は洋服でいうジーンズ程度の格となる。「着付け教室に行っていまして」と何度も何度も説明しているうちに、自身の緊張もほぐれ、発声練習もいつものように声が出た。帯でキッチリお腹をしめるのは案外いいのかも。
ー幹事挨拶中ー |
ーなかなかのお弁当でしたー |
お弁当は外注し、アルコール類はナポレオンのカミユ、ちょっと甘い赤ワイン、シャンパン。そしてビール。むろんカラオケ常備で弾き語り用(?)のグランドピアノもあった。
ステージで次々と団員が自慢の喉を披露。
「コーラスのときもあれだけ声が出ればいいのに…」と先生。
パート別の出し物ではテノールが『千の風になって』。アルト『上海がえりのリル』。ベースの選曲は忘れてしまった。ソプラノは『ブルーシャトウ』に決定。以前定演でやった曲なので、全員での大合唱となった。
宴の途中、M氏が「『青葉城恋歌』を歌ってや~」と横にやってきた。「デュエットで?」ときくと「いや、あなた一人で歌って」というので、自信がないとお断りする。知っている、と歌えるとは異なるもの。しばらくしてM氏自身がステージで歌いだした。なんだか申し訳なくて、こそこそと舞台へあがり、簡単なところだけ三度下げてハモってあげた。アドリブだったのでところどころ音をはずした。
今回の宴席でどうしても歌いたい曲がひとつ。クィーンの「We will Rock You」がそれなのだが、サビ以外の英語の歌詞に太刀打ちできないので、洋楽に強いM嬢を頼りご唱和してもらった。
M嬢は「歌ったことがないんですけれど…」といいつつも見事にこなしてくれた。二人でステージにたちサビの♪we will we will Rock You をコブシをふりあげて歌う。袖から二の腕つきだして、気分はフレディ・マーキュリー!
しかしながら年配者の多いわが団の観客は着物をきてロックするオバチャンに目を白黒。M嬢が「きょうの客はノリが悪いっすね~」と笑わせてくれる。ウケなくともいい。自分が一番喜んでいるもの。着物とクィーンとふたつのことを成し遂げていい忘年会となった。
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