2008年6月24日火曜日

『東京島』

ー夫を決める籤引きは、コウキョで行なわれることになっていたー といきなり物語は始まる。 太平洋の孤島に32人が流れ着く。女は清子ひとりだけ。 当然、男たちは清子を求めて争うわけだが、それを治めるために 2年に一度の任期(?)で夫がクジで決められる。自治会長じゃないってのに…。 ちなみに清子は46歳。世間的には女の旬は過ぎている。いまだかつてない「女王様」扱いに、清子は、島の生活も満更悪くないとほくそ笑む。

ああ、桐野様。 あなたの発想はいったいどこまで行ってしまうのだろう。 小説の好き嫌いを超えて、ただただ舌を巻いてしまう。 ただ、読者の私は、心を何処に置けばいいんだろう。 お願いだから、せめて主人公は好きにならせて下さい。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

> お願いだから、せめて主人公は好きにならせて下さい。

うーん、なんて深いことば。
桐野さんを読まなくなってから大分経ちます。どうして読まなくなったかのかを振り返ってみると、彼女の作品の疾走ぶりがどうも生理的に「快」より「不快」に感じられることと、主人公に疑問を感じることが多くなってきたことだったような気がします。

最後に読んだのは、「魂萌え」だったかなぁ。あの作品の記憶には、全くと言っていいくらいいいところが残っていません。

これから先・・どうかなぁ、また読む気になれるかなぁ。

匿名 さんのコメント...

私も同じ主婦の目線で書かれた『魂燃え』で彼女の読者に復活したけれど、その後はまた途絶えています。『東京島』は似た実話が日本にあると、とどさんに教えてもらって仰天しました。当時はマスコミにとりあげられ賑わった(?)そうです。
『グロテスク』も小説としてはおもしろいのですが、何というか読了後、悦びがない…。

今は伊坂幸太郎の『オーデュポンの祈り』を読んでいますが、これも荒唐無稽の設定で案山子が預言者なのよ~~、全くどうなってんだか(^^;

匿名 さんのコメント...

「魂萌え」、私は嫌いだった・・なぜか? 忘れたー(>_<) 読んでいて腹立たしかったことと、ドラマ化したものもヤァな感じがしたことしか覚えていませんが(^^ゞ

伊坂幸太郎、面白そうね。今度是非読んでみたい。実を言うと、失業してから全く読書離れしてるの。それまでが乱読だったから、その反動かな。またボチボチ読書メモも書かなくちゃ、この分だと永久に忘れちゃうねー。

匿名 さんのコメント...

ののさんと本は切っても切れない縁でつながっているから、そのうち復活します>本の虫

その気になるまで放っといてよろしい(^^)
 by 預言者ももゆき