2013年7月8日月曜日

フッ素を塗られた

京都旅行の数日前、歯磨きをしていたときに奥歯の詰め物がとれた。
その心境を、今風に言葉にあらわすと「じぇじぇじぇ」だ。

ポッカリ空いた穴をそのままにしておくと食べたものが詰まったり、舌が触ると痛かったりするので、詰め物をモトのところに納めてみたところ、案外うまくいき、モノを食べても動く気配もなく具合もいい。

旅行も迫っていて何かと気ぜわしかったので、「もうこのままにして旅から帰ったら歯医者に行こう」などと、あきらかに逃避しようとする私…

が、旅先でまたポコッととれてもイヤなので、覚悟を決めて歯科医院に予約。
夕方なら大丈夫ということだったので、「とりあえず応急処置だけでも」と出かけた。

「虫歯にはなっていませんね、これなら応急ではなくて、そのままちゃんと処置できます」
と、医師。取れた詰めものをチャチャっと消毒か磨くかし(よく見えなかった)接着剤でくっつけておしまい。毒を食らわば皿まで、と、ついでに歯石の除去もしてもらった。実に一年ぶり。噛むのにクセがあって、あまり使わない右側の歯のほうが歯石がたくさんあったと聞いてびっくりした。ずいぶんと削ってもらって、血もたくさん出た。

仕上げに「ペースト状のフッ素を塗りますね」と歯科衛生士が言う。子供のときにもそんな経験はなく、大人になってからはなおさらになく、「いまさらフッ素?」とちょっとビックリした。白い歯磨き粉の味がするフッ素は塗ったあとはしばらくうがいが出来ず、口に唾がたまるたびにペッと吐き出すのだが、血も混ざったそれはとても気味の悪いモノだった。

一年ぶりの歯のお掃除が応えてか、2日ほど歯茎が敏感になってしまい、歯をみがくたびに痛かったが、京都へ旅立つときは回復し、お口すっきりで、「何でも食べてやる」気分で、旅立てた。

フッ素を塗ってもらい、鎧をつけたわが歯は、旧友宅の炉端焼きでホタテやサザエ、お刺身に、万願寺とうがらし、新じゃがの煮っ転がし、白ナスのチーズ焼と、大いに活躍した。

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